現在日本国内にはどれくらいの「温泉」があると思いますか?
この場合の「温泉」とは、一般的に「源泉数」または「温泉地数」で表現できると思います。
「源泉数」とは、実際に温泉が湧き出ている場所の数を示します。また、「温泉地数」とは温泉がある宿泊施設の数で、日帰りの温泉施設の数は含まれていません。
それでは、この「源泉数」と「温泉地数」が多い都道府県はどこでしょう。
2022年3月現在の温泉利用状況(環境省)
源泉総数(全国総数 27,915か所)
大分県 5,093
鹿児島県 2,745
静岡県 2,206
北海道 2,203
熊本県 1,328
源泉数は大分県が圧倒的に多いです。なんと全国の総数の約2割弱を大分県が占めています。さらにTOP5の道県で全国の約半数を占めています。
上位を九州の県が占めているのも特徴的です。それでは、温泉地はどうでしょう。
温泉地 (全国総数 2,894か所)
北海道 228
長野県 192
新潟県 137
福島県 128
青森県 124
温泉地は北海道を含め東日本地域が上位を占め、源泉数が多かった九州の県は一つも上位に入っていません。(鹿児島県が9位)
首都圏の人口の多さが影響しているのでしょうか。面白い結果になっています。
さて、「温泉」の多さについてはなんとなくわかりましたが、他にどういう温泉情報があるのでしょうか。日本三大○○湯(泉)を集めてみましたので、豆知識としてご覧ください。
日本三名泉
有馬温泉 兵庫県
草津温泉 群馬県
下呂温泉 岐阜県
室町時代の僧の詩文集に出てきていている温泉名を江戸時代の学者の林羅山が自分の詩文に残したこととが由来と言われています。どれも一度は聞いたことがある温泉です。温泉好きなら死ぬ前に一度は行っておきたい温泉ですね。
日本三古泉
道後温泉 愛媛県
有馬温泉 兵庫県
白浜温泉 和歌山県
日本書紀や風土記に出てくる温泉で「三古湯」とも呼ばれています。また、平安時代の書物による別説では、白浜温泉の代わりに福島県の「いわき湯元温泉」とする説もあるそうです。
ここで夏目漱石の「坊ちゃん」に出てくる道後温泉が出てきます。ここも行っておきたい温泉の一つですね。
日本三大薬湯
有馬温泉 兵庫県
草津温泉 群馬県
松之山温泉 新潟県
日本三大薬湯は、数ある温泉の中でも特に療養効果が高い温泉です。有馬温泉・草津温泉は皆が知る通り成分の濃い温泉ですが、新潟県の松之山温泉は、約1200万年前の塩分濃度の高い化石海水が利用されていて、その濃度は一般温泉の15倍もあるそうです。また、上杉謙信の隠し湯の一つだったという説もあるそうです。
日本三大美肌の湯
嬉野温泉 佐賀県
斐乃上温泉 島根県
喜連川温泉 栃木県
美肌の湯は、美肌に特に効果がある温泉成分を有する温泉を中央温泉研究所と温泉評論家の藤田聡氏が定めたものだそうです。温泉成分によるクレンジング効果で入浴するだけで肌がつるつるスベスベになるそうです。女性としては一度入ってみたい温泉ではないでしょうか。
日本三大美人の湯
川中温泉 群馬県
龍神温泉 和歌山県
湯の川温泉 島根県
1920年(大正9年)に鉄道院(当時の省庁の一つ)が発行した本「温泉案内」の中で「肌を白くする」という項目に記されていた温泉だそうです。入浴するだけで色白美人になれるとは…、できるだけ早めに入っておきたい温泉ですね。
日本三大秘湯
ニセコ薬師温泉 北海道
谷地温泉 青森県
祖谷温泉 徳島県
「秘湯」とは、山奥などにあり交通の便が悪く行くのが困難な温泉で、現朝日旅行の創業者である岩木一二三氏の造語のようです。北海道の「ニセコ薬師温泉」は建物が倒壊して、現在は利用できないようです。
同氏が温泉本来の魅力を伝えたいと1975年に「日本秘湯を守る会」を立ち上げられました。ホームページを確認すると現在147施設が登録されているようです。秘湯に興味がある方は同会のホームページをご覧になってみてください。
以上、全国にはいろいろな温泉があります。温泉好きであればここに記載の温泉は制覇しておきたいですね。私も現在は宮崎を中心とした近県のみの温泉日記ですが、いずれ上記温泉を制覇する予定です!